【初学者向け】国家資格二等 取得の流れ
ドローンの国家資格「無人航空機操縦者技能証明(二等)」は、業務でのドローン運用を考えている人にとって大きなメリットがあります。本記事では、初めて受講する方向けに、資格取得の流れを詳しく解説します。
1.国家資格二等とは?
国家資格二等は、ドローンを安全かつ適切に飛行させるために必要な知識や技術を有していることを証明する公的なライセンスです。無人航空機の利用が拡大する中で、操縦者に求められる基準を明確にし、事故や違反を防ぐことを目的としています。特に、業務用途でドローンを運用する際には、国家資格を取得することで、飛行に関する各種許可申請の手続きを簡略化できる場合があり、業務の効率化にもつながります。
主な特徴
飛行の制限:
基本的に目視内飛行・昼間飛行が前提となるため、安全な環境下での運用が求められます。
業務活用の幅広さ:
点検、測量、農業分野での散布、災害時の調査、空撮など、多岐にわたる業務に活用可能です。
民間資格より高い信頼性:
国が認定する資格であるため、クライアントや発注者からの信用度が高く、業務受注の際のアドバンテージになります。
法改正による需要の増加:
2025年12月以降、これまで民間資格で可能だった申請の簡略化が廃止される予定のため、国家資格の重要性がさらに高まることが予想されています。
2.限定変更ってなに?
前述した国家資格の「二等」には、以下のような飛行の条件に関する“限定”がついています。
- 目視内飛行限定(=目で見える範囲でしか飛ばせない)
- 昼間飛行限定(=日中のみ飛行可能)
この“限定”がある状態では、夜間飛行や目視外飛行(モニターを見ながらの飛行、ゴーグルを付けたFPVなど)はできません。
そこで、それらの条件を変更するための追加講習・試験が「限定変更」なんです。
【ドローンスクール大阪なんばの講習内容】

3.ライセンス取得前に確認すべきこと
国家資格の受験資格
- 16歳以上であること
- 心身ともに健康であること(視力・聴力などの基準あり)
ライセンスの取得方法は2パターン
①登録講習機関(スクール)に通ってから試験を受ける
スクールで講習やトレーニングを受け、修了審査というテストに合格すると、試験会場での実地試験(実技試験)が免除されるというメリットがあります。
スクールで二等資格の講習を受ける場合、全国的な平均で30万円前後の受講費用がかかります。
(ドローンスクール大阪なんばの国家二等資格講習費用:280,000円)
費用面以外にも、スクールによって立地や設備など特徴は様々です。よく確認してから選びましょう。

②登録講習機関(スクール)に通わずに一発試験を受ける
スクールに通わず、独学で勉強や練習を行い、直接試験会場にて試験を受ける方法です。 すぐに合格できれば、受験費用は必要ですが、スクール代を節約できるメリットがあります。
ただし、一発試験は、学科試験と操縦や口述審査というものなどがあり、学科試験と比べ採点項目が多く採点基準もとても厳しく難易度が非常に高いため、多くの受講者はスクールでの受講を選択します。
費用感やメリット/デメリットを下記の表にまとめましたので、ご参考にしてみてください。
※試験を受ける際に別途身体検査も必要となります。検査費用などについては後述していますので、そちらをご確認ください。

4.スクールでの講習の流れ
① スクールの選定
スクール選びは、料金や立地だけでなく、講師の質やサポート体制も考慮しましょう。また、設備が整っているか、修了審査の合格率が高いかもチェックポイントです。
② 申し込み・事前準備
受講の申し込み後、必要な書類を提出し、受講料を支払います。スムーズに学習を進めるために、基礎知識の復習やドローンの基本操作に関する予習をしておくと良いでしょう。
③ DIPS 2.0 への登録・技能証明申請者番号の取得
ドローン情報基盤システム2.0<通称:DIPS 2.0>とは国土交通省が運営しており、無人航空機の各種手続きを行うためのシステムです。技能証明申請者番号は今後の審査や受験にあたって必ず求められる番号で、番号の発行に数日かかる場合もあるため、早い段階で取得しておく必要があります。
④ 学科講習(当スクールで初学者が受講する場合)
ドローン情報基盤システム2.0<通称:DIPS 2.0>とは国土交通省が運営しており、無人航空機の各種手続きを行うためのシステムです。技能証明申請者番号は今後の審査や受験にあたって必ず求められる番号で、番号の発行に数日かかる場合もあるため、早い段階で取得しておく必要があります。
⑤ 実技講習(当スクールで初学者が受講する場合)
計15時間の実技講習を行います。基本的な操縦技術だけでなく、ドローンのGPSに頼らない飛行訓練や緊急時の対応も練習します。天候や環境による影響を考慮しながら、安全な飛行ができるように技術を磨きます。
⑥ 修了審査
実技試験では、飛行の正確性や安全管理能力が評価されます。試験に向けて、安定した操作ができるよう反復練習を行い、自信を持って臨むことが大切です。合格すると、指定試験機関での実技試験が免除されます。
なお、修了審査に合格後、「限定変更講習」を追加で受講することで、目視外飛行や夜間飛行など、特定の飛行形態にも対応可能な技能証明を取得することができます。実際の業務ではこれらの飛行が必要となる場面も多いため、将来的なキャリアを見据えて限定変更の受講も検討しておくと良いでしょう。
5.国家試験の受験
修了審査に合格した後、国土交通省指定の指定試験機関で学科試験を受験します。
学科試験の概要
- 試験時間:約30分
- 問題数:約50問(40問以上の正解で合格)
- 受験料: 8,800円(税込)
- 出題形式:三肢択一(デスクトップのパソコンを使って行います)
※登録講習機関に通わずに、指定試験機関にて一発試験を受ける場合、上記に加え、実地試験(基本飛行:昼間・目視内・25kg未満):20,400円(税込)が必要
また、目視外飛行、夜間飛行も受ける場合それぞれ19,800円(税込)が必要
試験会場は広いフロアに座席が複数並び、ネットカフェのようにそれぞれパーテーションで仕切られています。テーブルの上にはパソコンの他、メモ用紙、鉛筆が設置されているので、開始前に覚えている単語を予めメモ書きしておくことも可能です。
主な出題範囲
- 航空法・飛行ルール
- 気象・電波の基礎知識
- 操縦理論・安全管理
身体検査
- 身体検査は、指定試験機関で実施されます。
ただし、運転免許証をお持ちの場合は免除されます。 - 視力、色覚、聴力、運動能力等について身体基準を満たしているか確認を行います。
身体検査は以下の内いずれかの方法で受検ができます。

※1 以下の書類を提出することが求められる。
- 自動車運転免許証(自動二輪免許、小型特殊免許及び原付免許を除く。)
- 指定航空身体検査医による航空身体検査証明書
- 無人航空機操縦者技能証明書 ・医師の診断書(指定の様式あり)
※2 指定試験機関が準備する会場で直接身体検査を受検する方法。
6.資格取得後の流れ
技能証明書の交付申請
試験合格後、技能証明書の交付を申請します。
申請方法:
国土交通省の「ドローン情報基盤システム(DIPS2.0)」にログインし、「技能証明書の新規交付」を選択して必要事項を入力します。
必要書類:
無人航空機講習修了証明書、試験合格証明書の電子ファイルが必要です。
- 本人確認書類(以下のいずれか)
- マイナンバーカード
- 運転免許証
- パスポート
- 健康保険証
- 本籍地が記載された住民票の写し(6か月以内に発行されたもの)
- 試験合格証明書
- 学科試験、実地試験、身体検査に合格したことを証明する書類
- 航空身体検査証明書
- 指定医療機関で取得した身体検査証明
- 顔写真
- 指定された形式・サイズで用意(DIPS2.0にアップロード)
- 講習修了証明書
- 登録講習機関で講習を修了した場合に発行される証明書
- 技能証明申請者番号
- DIPS2.0(ドローン情報基盤システム)で取得した番号
手数料:3,000円(税込)が必要です。
注意点:
申請から証明書の受領まで1ヶ月程かかる場合があります。
もしもすぐに飛行をさせたい場合はスケジュールに余裕をもったプランを立てましょう。

出典:国土交通省
飛行許可・承認の申請:
100g以上の無人航空機を屋外で飛行させる際には、国土交通省への飛行許可・承認手続きが必要です。DIPS2.0を通じてオンラインで申請します。
定期的な技能向上:
資格取得後も、最新のルールを学び、定期的に操縦技術を磨くことが重要です。
まとめ
二等資格を取得するには、スクールで講習を受けた上で試験にチャレンジする流れになります。
ただし、スクールごとに受講生数やインストラクターの経験・スキルには差があるため、慎重に選ぶことが大切です。
また、通いやすさやスクール(インストラクター)との相性も重要なポイントです。
さらに、ご自身のスケジュールに合わせて受講できるか、スクール受講生の合格率はどうか等、一度直接話を聞いてから判断するのがおすすめです。
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