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飛行計画の通報と飛行日誌の作成とは?
許可取得後に必要な実務を解説
特定飛行を行うすべての操縦者に義務付けられている手続きと記録のポイント

飛行計画の通報と飛行日誌の作成とは?許可取得後に必要な実務を解説

前回のコラムでは、包括申請の仕組みとDIPS2.0での申請の流れについてお伝えしました。実は、飛行許可・承認を取得したあとにも、忘れてはいけない手続きがあります。それが「飛行計画の通報」と「飛行日誌の作成」です。

この2つは、飛行許可・承認とは別の制度として、特定飛行を行うすべての操縦者に義務付けられています。「許可さえ取得すれば準備は万全」と思われがちですが、実際の飛行の場面ではこれらの手続きを怠ると罰則の対象になることもあるため、今回は制度の内容と実務上のポイントを整理して解説します。

飛行計画の通報とは

飛行計画の通報は、無人航空機を特定飛行させる者が、あらかじめ飛行の日時・経路などの事項をDIPS2.0を通じて国土交通大臣に届け出る制度です。目的は、他の操縦者や航空機との飛行のバッティングを未然に防ぎ、空の安全を確保することにあります。

飛行許可・承認申請が事前の審査を伴う手続きであるのに対し、飛行計画の通報は届出制であり、原則として提出後すぐに登録が完了します。ただし、通報した飛行計画が場所・時間帯の面で他の運航者の計画と重複した場合は、DIPS2.0上で当事者間の調整が必要になることがあります。

通報を行わずに特定飛行を行った場合は、航空法第157条の10に基づき30万円以下の罰金の対象となります。特定飛行に該当しない飛行については通報の義務はありませんが、国土交通省航空局は空の安全確保の観点から、この場合も通報を行うことを推奨しています。

飛行許可・承認申請と飛行計画の通報の違い

なお、包括申請などによって長期間の飛行許可・承認を取得している場合であっても、飛行計画の通報は個々の飛行ごとに別途必要になる点に注意してください。許可・承認と通報は目的の異なる別の手続きです。

飛行日誌の作成とは

飛行日誌は、無人航空機の飛行・点検・整備・改造などの情報を遅滞なく記録するための制度で、次の3種類の記録から構成されます。

▼ 飛行日誌を構成する3つの記録

記録の種類主な記載内容記載のタイミング
飛行記録機体の登録記号、飛行年月日、操縦者名、飛行の目的・経路、離着陸場所・時刻、飛行時間など飛行1回ごと
日常点検
記録
飛行前に行う機体各部の点検結果飛行させる前
点検整備
記録
安全基準への適合義務(法第132条の7・第132条の14)を履行した点検・整備の記録点検・整備を行った都度

※上記は代表的な記載項目の一部です。実際の様式・記載要領は国土交通省「無人航空機の飛行日誌の取扱要領」で定められています。

飛行日誌を備えなかった場合や、記載すべき事項の記載漏れ・虚偽記載があった場合は、航空法第157条の11に基づき10万円以下の罰金の対象となります。飛行計画の通報と同様、特定飛行に該当しない飛行でも記載を行うことが推奨されています。

携行義務と管理上の注意点

飛行日誌は紙媒体・電磁的記録のどちらでも作成できますが、いずれの場合も操縦者は飛行の際に飛行日誌を携行し、確認が必要になった際に提示できる状態にしておかなければなりません。携行が必要な範囲は、飛行記録については直近の点検整備以降の記録、日常点検記録・点検整備記録についても同様に直近分が目安とされています。

実務上、次のような抜け漏れが起きやすいので注意しましょう。

  • 許可取得後の最初の飛行では通報したが、その後の飛行では通報を省略してしまう(通報は飛行のたびに必要)
  • 日常点検記録を飛行のたびに記入せず、後でまとめて記入してしまう(点検は飛行前に行い、その都度記載するのが原則)
  • 機体を譲渡・貸与した際に、飛行日誌(または写し)を新しい所有者・使用者に引き継いでいない

DIPS2.0での飛行計画通報の流れ

実務では、おおむね以下の流れで通報を行います。

STEP 01 DIPS2.0にログイン

機体登録時に取得したアカウントでログインします。

STEP 02 飛行計画の新規作成

使用する機体・操縦者の情報や、保有している飛行許可・承認番号(取得済みの場合)を選択します。

STEP 03 飛行日時・飛行させる空域の入力

実際に飛行させる日時と経路(空域)を入力します。
包括申請などで経路を特定しない許可を取得している場合でも、通報の際には実際に飛行する範囲を具体的に入力する必要があります。

STEP 04 内容の確認・提出

入力内容を確認し提出すると、原則として即時に登録が完了します。
他の運航者の飛行計画と重複した場合は、DIPS2.0上のメッセージ機能などを使って調整を行います。

まとめ

飛行許可・承認を取得しても、それだけで手続きがすべて完了するわけではありません。

  • 特定飛行を行う際は、飛行のたびにDIPS2.0で飛行計画を通報する義務がある
  • 飛行日誌(飛行記録・日常点検記録・点検整備記録)の作成・携行も特定飛行を行う場合は必須
  • 通報・日誌ともに義務を怠ると罰則(それぞれ30万円以下・10万円以下の罰金)の対象になる
  • 特定飛行に該当しない飛行であっても、通報・記録の実施が推奨されている

飛行計画の通報や飛行日誌の作成方法については、DIPS2.0のマニュアルや国土交通省の案内ページで確認できます。まずは基本を正しく理解し、安全な運航を心がけましょう。

※本記事の内容は執筆時点(2026年8月)の国土交通省公表資料に基づいています。飛行計画の通報要領・飛行日誌の取扱要領は随時改正されるため、実際の運用にあたっては必ずDIPS2.0および国土交通省の最新情報をご確認ください。

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